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きつい食事制限やトレーニングなしで、無理なく痩せることが期待できる「メディカルダイエット」。興味はあるものの「どのような種類があるかわからない」「安全性やデメリットも知っておきたい」という方も多いのではないでしょうか。

本記事では医師監修のもと、メディカルダイエットの種類、効果、安全性のほか、費用やメリット・デメリットなどについて徹底解説します。また、メディカルダイエットに関するよくある質問にも回答しています。


目次


  • 1 メディカルダイエットとは
    • 1.1 メディカルダイエットの種類一覧
  • 2 GLP-1ダイエット
  • 3 内服薬・サプリメントで行うメディカルダイエット
  • 4 注射を使用するメディカルダイエット
  • 5 点滴で行うメディカルダイエット
    • 5.1 痩身マシン
  • 6 メディカルダイエットの効果
  • 7 メディカルダイエットの安全性
  • 8 メディカルダイエットのメリット
    • 8.1 食事制限や無理な運動をせずに痩せられる
    • 8.2 継続しやすい
    • 8.3 リバウンドしにくい
  • 9 メディカルダイエットのデメリット
    • 9.1 副作用の可能性がある
    • 9.2 受ける施術によってはダウンタイムがある
  • 10 メディカルダイエットにかかる費用
  • 11 メディカルダイエットがおすすめな人の特徴
  • 12 メディカルダイエットをおすすめできない人の特徴
  • 13 メディカルダイエットを始めるには
  • 14 メディカルダイエットを行う際の注意点
  • 15 メディカルダイエットに関するよくある質問
    • 15.1 Q.メディカルダイエットは保険適用できる?
    • 15.2 Q.メディカルダイエットが受けられない人はいる?
    • 15.3 Q.メディカルダイエットで危険性はない?
    • 15.4 Q.メディカルダイエットは痩せない?
  • 16 まとめ

メディカルダイエットとは


daiet1メディカルダイエットは、医療機関にて医師や栄養士などのサポートを受けて実施するダイエットです。医療行為として実施されるダイエットで「医療ダイエット」「医療痩身」などとも呼ばれます。

健康状態をチェックしつつ、医学的にダイエットが実施できるため、自己流のダイエットと比較して安全かつ着実な効果が期待できます。

メディカルダイエットの種類一覧

メディカルダイエットの方法は、ひとつではありません。具体的には、以下5つのような方法があります。
メリット デメリット
GLP-1ダイエット
  • 無理なく食欲を抑えて、満腹感もキープしやすい
  • 注射の場合は、自分でする必要がある
内服薬・サプリメント
  • 場所を問わず、気軽に服用できる
  • 副作用のリスクがある
注射
  • 部分痩せや、無理なく食欲を抑えることができる
  • 副作用のリスクがある
点滴
  • 運動習慣を持つ方では、高いダイエット効果が期待できる
  • 定期的な通院が必要
痩身マシン
  • 部分痩せやセルライトにも対応できる
  • 施術によってはダウンタイムが必要
このように各施術にはメリット・デメリットがあるため、それを理解した上で、最適な施術方法を検討することが重要です。


GLP-1ダイエット


GLP-1は、糖尿病治療にも使われる薬です。脳に働きかけて胃腸の働きを抑えることで食欲が低下し、満腹感をキープしやすくなります。

このように、無理なく食欲を抑えられる点は大きなメリットで、食欲を自分で抑えた結果生じるストレスでリバウンド食いをしてしまうリスクを減らすことも期待できます。

なお、GLP-1ダイエットの方法は「内服薬」「注射」から選べますが、内服薬では飲むタイミングをしっかりと守ることが必要で、注射では自己注射が必要です。
【GLP-1ダイエットがおすすめの人の特徴】
  • 自分の意志で食欲を抑えることが難しい人
  • 食べることが好きで、あまり運動習慣のない人

内服薬・サプリメントで行うメディカルダイエット


メディカルダイエットに使われる内服薬には、脂肪吸収阻害剤・糖質吸収抑制剤などがあります。

カーブトリムやBBXなどのサプリメント、大紫胡湯・防風通聖散・防已黄耆湯などの漢方も、メディカルダイエットに使用されるケースがあります。

内服薬・サプリメントは、飲むだけという手軽さが大きなメリットで、さまざまな理由で運動が難しい方でもダイエットできます。また、場所を問わず気軽に服用できる点もポイントです。

ただし、用法・用量を守って継続的に飲み続ける必要がある点や、副作用のリスクがある点には注意が必要です。
【内服薬・サプリメントがおすすめの人の特徴】
  • 手軽にダイエットを始めたい人
  • 運動によるダイエットが難しい人

注射を使用するメディカルダイエット


メディカルダイエットに使われる注射には、脂肪溶解注射・GLP-1などがあります。脂肪溶解注射は、脂肪細胞にアプローチして体外に排泄し、GLP-1は食欲の抑制効果が期待できます。

脂肪溶解注射は部分痩せができる点、GLP-1はストレスなく食欲を抑えることができる点がメリットです。

ただし、内服薬と同様に、副作用のリスクがある点には注意が必要です。
【注射がおすすめの人の特徴】
  • 部分痩せしたい人
  • 無理なく食欲を抑えたい人

点滴で行うメディカルダイエット


メディカルダイエットの点滴に使われる成分には、L-カルニチンやα-リポ酸などがあります。これらはダイエット効果が期待できる成分ですが、他にも、ダイエット中の栄養補給目的で、ビタミンなどを点滴するケースもあります。

点滴は、基礎代謝を向上させ、痩せやすい体質を目指すことができる点がメリットです。

ただし、あまり運動習慣のない方では高い効果が出ない可能性があるほか、定期的な通院が必要になる点にも注意が必要です。
【点滴がおすすめの人の特徴】
  • 痩せやすい体質を目指したい人
  • 定期的な運動習慣のある人

痩身マシン

痩身マシンには、トゥルースカルプiD、クールスカルプティング、医療用EMSなどがあります。脂肪細胞を破壊して体外に排出したり、電気的に筋肉を刺激したりすることで引き締め効果が期待できます。

エステ感覚で施術できるほか、部分痩せが可能な点、セルライトに対応できる点などもメリットです。

ただし、定期的な通院が必要な点、施術によってはダウンタイムが必要な点には注意が必要です。
【痩身マシンがおすすめの人の特徴】
  • 部分痩せやセルライト対策を希望する人
  • エステ感覚で施術を受けたい人

メディカルダイエットの効果


daiet2メディカルダイエットで効果の実感が期待できる目安は、2週間〜3ヶ月程度です。ただし、方法や頻度、体質などによって、効果が実感できる期間は大きく変わると考えられます。

なお、一般的なダイエットと比較して、体重の減少が緩やかなケースでは「痩せない」と感じられる方もいらっしゃるようです。

しかし、継続することで、体への負担を極力抑えつつ、着実にダイエットすることが期待できます。


メディカルダイエットの安全性


daiet3メディカルダイエットでは、安全性が確認された機器や薬が使用されます。海外製の薬が処方されるケースもありますが、医療機関で処方されたものについては、安全と考えて問題ありません。

なお、海外製の薬の個人輸入(海外輸入)も不可能ではありませんが、以下のようなリスクが考えられるため控えた方がベターです。
  • 粗悪品・偽物を購入してしまう
  • 対象に当てはまらないのに、薬を使用してしまう
  • 用法・用量を誤って使用し、健康を害する

メディカルダイエットのメリット


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メディカルダイエットには、主に以下3つのメリットがあります。
  • 食事制限や無理な運動をせずに痩せられる
  • 継続しやすい
  • リバウンドしにくい

食事制限や無理な運動をせずに痩せられる

メディカルダイエットでは、食欲そのものを抑えたり、体脂肪にダイレクトに働きかけたりすることが可能です。そのため、無理な食事制限や運動習慣といった、一般的なダイエットのような苦労がありません。

もちろん、栄養バランスの良い食事や適度な運動は望ましいですが、生活スタイルを大きく変えることなく、着実なダイエット効果が期待できます。

継続しやすい

無理のあるダイエットは、心身ともに負担が蓄積するため、継続が難しいケースも少なくありません。

一方、メディカルダイエットは無理な食事制限や運動が必要なく、それだけ継続できる可能性も高くなります。

また、メディカルダイエットには「服薬のみ」など、極めて簡単な方法もあります。そのため、仕事や育児などで忙しい方にも、継続しやすいダイエット方法といえるでしょう。

リバウンドしにくい

無理な食事制限や運動を続けると、そのストレスで逆に食事量が増え、リバウンドにつながるケースもあります。

一方、食欲を抑える薬を服用するメディカルダイエットなら、無理なく食欲が抑えられるため、リバウンドのリスクが少なくなります。


メディカルダイエットのデメリット


daiet5メディカルダイエットには、以下のようなデメリットがあります。
  • 副作用の可能性がある
  • 受ける施術によってはダウンタイムがある

副作用の可能性がある

薬を使用したメディカルダイエットでは、以下のような副作用が起きる可能性があります。

【メディカルダイエットで起こりうる主な副作用】
  • 胃腸の張り
  • 便秘
  • 口や喉の渇き
  • 排尿・排便回数が増える
  • 吐き気
  • 胃部不快感 など
これらの副作用は、治療を続けていく中で軽快するケースも多いです。ただし、日常生活に大きく支障をきたす場合などは、早めに担当医に相談してください。

受ける施術によってはダウンタイムがある

機器の使用や手術を伴うメディカルダイエットでは、ダウンタイムを考慮しなければなりません。

ダウンタイムとは、施術後の回復期間で「治療から日常生活に戻るまでの期間」を意味します。ダウンタイム中には、以下のような症状が出る可能性があります。
  • 内出血
  • 肌の赤み
  • 痛み
  • 腫れ など
施術によっては安静が必要であるなど、日常生活の一部が制限される場合があります。もしも、大きなイベントや休めない用事などを控えている場合は、医師と相談の上、施術のタイミングを調整することが必要です。


メディカルダイエットにかかる費用


daiet6メディカルダイエットの費用相場は、治療や施術ごとに異なります。以下、メディカルダイエットの費用相場の目安です。
  • GLP-1ダイエット:注射20,000円〜30,000円程度(1本)、内服薬10,000円〜30,000円(1ヶ月)
  • 内服薬:200円〜3,000円程度(1錠)
  • 注射:20,000円程度(1回)
  • 点滴:5,000円〜10,000円程度(1回)
  • 痩身マシン:50,000円〜100,000円程度(1回)
メディカルダイエットは、基本的に自費診療となりますが、BMI35以上の方や特定の疾患を合併する方の場合は、保険適用となる可能性があります。


メディカルダイエットがおすすめな人の特徴


daiet7メディカルダイエットは、以下のような人におすすめです。
  • 無理な運動や食事制限をせずに痩せたい人
  • 部分痩せしたい人
  • 健康的に痩せたい人
メディカルダイエットは食欲そのものを抑えたり、脂肪・糖質の吸収を阻害したりすることができます。そのため、無理な運動や食事制限をせずに、ダイエットすることが可能です。

また、二重あご・二の腕などの気になる部分にピンポイントでアプローチしたい人にも適しています。

さらに、メディカルダイエットは医師のサポートのもとで、安全性の高い治療や施術を実施するため、健康を害さずにダイエットすることが期待できます。


メディカルダイエットをおすすめできない人の特徴


daiet8以下のような人は、メディカルダイエットをおすすめできない場合があります。
  • お金をあまりかけずに痩せたい人
  • 副作用やダウンタイムが全く許容できない人
  • 妊娠中・授乳中、高齢者などの人
  • 特定の持病を持っていたり、特定の薬を服用している人
メディカルダイエットは、特定の条件に当てはまる人を除いて、自費診療です。継続的にメディカルダイエットする場合、まとまった費用がかかるため、ダイエットにまったくお金をかけたくない人にはおすすめできません。

またメディカルダイエットには、どうしても副作用やダウンタイムのリスクがあるため、それをまったく許容できない場合も避けた方がベターです。

なお、妊娠中・授乳中の人、高齢者、特定の持病を持つ人、特定の薬を服用している人などは、希望する治療や施術が受けられない可能性があります。


メディカルダイエットを始めるには


daiet9ますは、ダイエットの相談をする医療機関をピックアップします。自身の悩みに適した治療や施術があるか、豊富な実績があるかといった情報を、各医療機関のウェブサイトなどからチェックしておきましょう。

その後、希望の医療機関に予約を取り、ダイエットの悩みや治療内容をご相談ください。

なお、一部の医療機関ではオンライン診療も可能です。オンライン診療は、Web上で診察が完結し、自宅に薬を届けてくれます。


メディカルダイエットを行う際の注意点


daiet10メディカルダイエットを行う方は、以下の点にご注意ください。
  • 用法・用量を守る
  • 医師の診断を受けてから始める
  • 薬の個人輸入(海外輸入)を避ける
メディカルダイエットの効果を得るためには、処方された薬の用法・用量を守ることが大切です。飲み忘れ・飲み過ぎを避け、服用の条件(朝・空腹時など)も守りましょう。

病気・病歴などによっては、希望の治療が受けられない可能性があるため、必ず医師の診断を受けてから始めてください。

そして、薬の個人輸入(海外輸入)は非常に危険性が高いため、避けるようにしましょう。


メディカルダイエットに関するよくある質問


最後に、医療ダイエットに関するよくある質問をまとめました。

Q.メディカルダイエットは保険適用できる?

医療ダイエットは、基本的に保険は適用されず、自費診療となります。一方、以下のような方は、一部の治療薬に関して保険適用される可能性があります。
  • BMI:35以上の方
  • BMI:25以上で、糖尿病・高血圧・脂質異常症を合併している方

Q.メディカルダイエットが受けられない人はいる?

以下に該当する方は、メディカルダイエットを受けることができません。
  • 未成年の方
  • 妊娠中・授乳中の方
  • 特定の持病や病歴のある方
  • 薬に対する過敏症・アレルギーなどがある方
  • 病気治療中で特定の薬を服用している方 など
なお、上記に当てはまらなくても、高齢の方や治療における不安要素がある方などは、医師の判断によってメディカルダイエットが受けられない可能性があります。

Q.メディカルダイエットで危険性はない?

副作用や合併症のリスクはありますが、しばらくすると軽快したり、すぐに対処できたりするケースが多いです。

なお、脂肪吸引などの切る施術(手術)では、ダウンタイムが長めであったり、合併症が起きたりするリスクもあります。

Q.メディカルダイエットは痩せない?

治療効果に個人差はありますが、医師が経過観察し、必要に応じて薬の量を増やしたり、治療方法の変更を提案してくれたりするため、まったく痩せないケースはほとんどないと考えられます。

ただし、以下のようなケースでは、メディカルダイエットをしても、思うように痩せない可能性があります。
  • 生活リズムが不規則
  • 運動をまったくしない
  • 食事や間食の量が多すぎる
  • 栄養バランスの悪い食事をしている
  • 薬・注射の用法・用量を守っていない
  • 痩せる必要がない(太っていない)のに痩せようとしている など

まとめ


メディカルダイエットには「GLP-1ダイエット」「内服薬・サプリメント」「注射」「点滴」「痩身マシン」などの種類があります。治療によっては副作用やダウンタイムが生じる可能性がある点には、留意しておきましょう。また、メディカルダイエットは一部の方を除き、基本的に自費診療となります。

メディカルダイエットは、無理な食事制限や運動習慣が不要で継続しやすく、また、リバウンドしにくいダイエット方法です。無理なく健康的に痩せたい方はもちろん、自己流のダイエットでは難しい部分痩せをしたい方も、メディカルダイエットの利用を検討してください。